身近な人が成人の節目を迎えると、「いつ祝うのか」「いくら包むのか」で戸惑うことがあります。成年年齢が18歳に引き下げられた今は、18歳の誕生日、成人式の時期、20歳の誕生日のどこで祝うかも、家によって分かれるためです。以前のように一つの時期へ決め打ちせず、相手の家の考えを確かめてから、無理のない形を選ぶと気持ちが伝わります。
昔の常識
以前は、成人のお祝いを20歳の節目に考える形が広く定着していました。成人式の時期や20歳の誕生日に、家族や親族が祝い金を渡す流れを思い浮かべる人も多いはずです。
祖父母が服飾品を用意したり、親族で食事を囲んだりする家もありました。式に合わせて予定を組めばよかったため、贈る側は時期を迷わず、親族間でも準備をそろえやすかったのです。
祝う年齢が共通していれば、本人にとっても家族にとっても節目が分かりやすくなります。成人式に参加し、お祝いを受け取るという一連の場面は、成長を家族で確かめる機会として自然なものでした。
このやり方は、当時の暮らしと慣習に合った合理的な方法です。今も20歳を大切な区切りとして祝う家があることは、これまでの気持ちがそのまま続いている表れといえるでしょう。
今はどうなった?
成年年齢が18歳に引き下げられたことで、成人祝いはいつ渡すかが新たな迷いになりました。18歳で祝うか20歳で祝うか、家や地域によって分かれており、18歳の誕生日、成人式の時期、20歳の誕生日のどれを選んでも間違いではありません。
成人式を目安にしたい場合も、自治体によって対象年齢や名称が異なるため、地元の案内を確認する必要があります。家族の中で「式の前後に渡す」と決めていても、案内の内容によって都合のよい時期は変わってきます。
18歳は、進学・就職のいずれの場合にも環境が動きやすい時期です。本人や家族が準備で慌ただしいときには、祝いを受け取っても落ち着いて喜びを味わう余裕がないこともあります。
一方で、20歳まで待つことが相手の家の考えと合う場合もあります。先に確認をせず「18歳だから今」と決めると、相手の家が大切にしていた区切りとずれるおそれがあるためです。
本人が成人式に参加しないこともありますが、式への出席と祝う気持ちは別に考えられます。出席の有無を理由にするのではなく、誕生日や家族が集まる機会に、節目を祝う言葉とともに渡せばよいでしょう。
結論
祝う時期は家や地域で異なるため親族に確認し、金額は相手との関係に合わせて無理のない幅で贈るのが今の正解です。18歳か20歳かを急いで決めず、相手の親や近い親族に考えを聞いてから余裕を持って準備しましょう。入学祝い・就職祝いと重なるなら名目を伝え、成人式に出ない本人にも節目を祝う気持ちは届けられます。
なぜ変わった?
一つ目の理由は、制度が変わってからも、お祝いの慣習はすぐ一つにそろわないことです。成年年齢は18歳になりましたが、家族が成人をどの年齢の節目として受け止めるかには、それぞれの積み重ねがあります。
18歳を新しい出発点として祝う家もあれば、20歳であらためて家族の節目を設ける家もあります。どちらかを優先順位の高い方法と考えるより、その家が何を大切にしているかを聞くほうが、贈る側にも受け取る側にも自然です。
二つ目は、成人式との結び付きが以前より一様ではないことです。自治体ごとに対象年齢や名称が異なるので、式の日程だけを頼りに時期を決めるのは難しくなりました。
式をきっかけに家族で集まる人もいれば、別の機会を選ぶ人もいます。成人式への参加を前提にせず、本人と家族が落ち着ける時期を選べることが、今の祝い方のよさでもあります。
三つ目は、18歳の節目が進学・就職など生活の支度と重なりやすい点です。成人祝いだけでなく別の祝い事も近い時期にあると、贈る金額、渡す順番、何のためのお祝いかを家族で整理する場面が生まれます。
だからこそ、成人祝いを一回だけの決まった型に当てはめる必要はありません。家の方針と本人の状況に合わせ、負担の少ない時期と形を選ぶことが、成長を穏やかに祝うことにつながるでしょう。
相手別の正解
金額は、相手との関係の近さと、家の中でそろえている考え方から選ぶものです。以下は目安の幅であり、地域・家・親族間の慣習によって差があります。迷ったら親族に確認してください。
| 贈る相手 | 金額の目安 | 贈る時期の考え方 |
|---|---|---|
| 自分の子 | 1万〜5万円 | 家で18歳か20歳かを先に決める。進学・就職の祝いと重なる場合は名目を分け、まとめる場合も成人祝いとして伝える。 |
| 孫 | 1万〜5万円 | 孫の親に渡す時期を確認する。入学祝いと重ならない時期を選ぶか、まとめるなら名目を明示する。 |
| 甥・姪 | 1万〜3万円 | きょうだい間で金額と時期をそろえる。成人式の前後か誕生日かは、相手の親に確認して決める。 |
| いとこの子・親戚 | 5千〜1万円 | 親族間の慣例に合わせる。普段の付き合いが薄い場合は無理に贈らず、贈るなら成人式の前後も選択肢になる。 |
| 友人の子 | 5千〜1万円 | 相手の家の祝い方に合わせる。親しい間柄でなければ贈らない選択もあり、渡すなら相手の親を通すとよい。 |
自分の子や孫には幅の上限側を選ぶ家もありますが、毎回の基準をそろえることも大切です。甥・姪なら、きょうだい間で金額と時期の見通しを共有しておくと、親同士の調整がしやすくなります。
何を贈るかに迷ったときは、現金が使い道を選びやすい形です。18歳は進学・就職の時期と重なるため、生活の支度に充てられることが喜ばれる場合があります。
記念に残るものなら、腕時計や万年筆のような品物も候補になります。ただし好みや必要な物は本人ごとに異なるので、希望を聞くか、商品券や図書カードのように本人が選べる形にすると安心です。
入学祝い・就職祝いが同じ年に重なる場合は、別々に渡すか、まとめて渡すかを家族間で相談するのが安全です。まとめるなら「成人祝いと入学祝いを兼ねて」のように名目を伝えると、祝いの気持ちが分かりやすくなります。
入学祝いの金額や贈り方の詳しい考え方は、別記事をご覧ください。
就職祝いの金額や贈り方は別記事で扱います。
成人式に出ない本人にも、お祝いを贈ってかまいません。誕生日、帰省、家族の食事など、本人が受け取りやすい機会に合わせれば、式に参加するかどうかを問わず節目を祝えます。
やってはいけないこと
- 「18歳が正しい」「20歳が正しい」と、相手の家の方針を決めつけること。祝う年齢は家や地域で異なるため、先に考えを確認してから贈ります。
- 入学祝いや就職祝いと一緒に渡すのに、名目を伝えないこと。受け取る側が何を祝ってもらったのか分かるよう、兼ねる場合にも言葉で添えましょう。
- 成人式に出ない理由を本人に尋ねること。事情はさまざまなので、式の話題を広げず、成人の節目を祝う気持ちだけを伝えます。
- 進学した人と就職した人で、成人祝いの扱いや言葉を変えること。どちらの状況でも成長の節目として祝い、進路を評価する言い方は避けます。
- 甥・姪で金額や時期に大きな差をつけること。家の事情がある場合を除き、きょうだい間で事前に相談し、続けやすい基準を整えておくとよいでしょう。
まとめ
成人祝いは、18歳の誕生日、成人式の時期、20歳の誕生日のどれで祝うかを家で確認し、関係の近さに応じた幅から選びます。制度が変わっても、成長の節目を祝う気持ちは変わりません。相手の家の方針を尊重し、無理のない形で贈りましょう。

