スキャルピング
売買EAの3大取引ルール、2番目はスキャルピングです。
スキャルピングとは取引用語になります。
数分から数秒という短い時間で行われる取引、または、数pipsという小さな利益や損失でトレードを繰り返す手法のことを言います。
自動売買EAでは、スキャルピングの代表例として、アジアタイムセッションや、朝スキャルが有名です。
朝スキャルは、日本時間の早朝の時間帯を狙った取引です。
なぜ自動売買EAのスキャルピング手法で、日本時間の朝を狙ったトレードが人気なのかというと、その時間帯は、1日の相場における「凪(なぎ)」の時間帯だからです。
1日のうちで為替相場が大きく動く時間帯が3つあります。
東京、ロンドン、ニューヨーク市場の取引開始時間です。
日本時間では、9時、16時、21時がこの時間帯にあたります。
この時間帯では、機関投資家たちが動き出すタイミングにあたるため、大きな金額の取引注文が流れ込んでくるのです。
そして、相場に影響を与えるニュース発表が行われる時間帯ともなっていることから、個人投資家の資金も相場に流れ込んできます。
その結果、値動きが乱高下し、システムトレードには厳しい相場状況ができあがります。
東京市場が開く前、日本時間の早朝「凪」の時間帯は、その言葉どおり、マーケットの乱高下が少ない時間帯になります。
さらに、一定の値幅で上下動するという特徴も持ち合わせています。
凪の状態のときは、小さな値幅の保ち合い状態が維持されやすく、自動売買EAでは、保ち合いの上下幅を見極め、小さな値幅を狙ってスキャルピングを繰り返す戦略をとります。
ただし、現在ではブローカーも対処してきて、朝スキャルの時間帯だけスプレッドを広げたり、朝スキャルが使えない状態にしたりしています。
ブローカーの選択次第では、EAは優れていても、負け続けるという状況になるので注意が必要です。
朝スキャルEAは減少傾向にあります。
朝スキャルEAがうまく機能するブローカーが減ってきているということが理由に挙げられるかもしれません。
スキャルピング取引においては、スプレッドの幅が重要です。
スプレッドとは、取引レートの買い側と売り側の差のことで、手数料と考えてもらうとわかりやすいかもしれません。
スプレッドは、ブローカーによって提示される幅が異なります。
スキャルピング系のEAを使う場合、短い時間に小さな利益幅を狙うことになるため、スプレッドの幅はできるだけ狭いほうがよいのです。
ですから、スキャルピング系のEAはスプレッドの狭い通貨ペアのみでトレードされます。
スプレッドの狭い通貨ペアには、EUR/USDやUSD/JPYがあります。
EUR/USDは一番取引量が多く、変動幅や流動性が高いので、特に好まれています。
スキャルピングEAを利用するときはEURUSDを扱っていることはもちろんのこと、スプレッドに注意してブローカーを選ぶようにしましょう。