ドル円は何月に上がった?10年分の月末レートで季節性を確かめる
2016〜2025年の公開データを、編集部で集計。
「この月は円高になりやすい」という話を、実際の月末レートで確かめました。平均だけでなく、上がった年の数と、最も大きかった上昇・下落を並べます。
10月の平均はプラス。でも、10回すべて上がったわけではない
月末同士のレートを比べると、10月の平均変化率は+1.994%で、12か月の中で最も大きくなりました。上昇したのは10年中7年です。7月は平均−0.900%でしたが、こちらも毎年下落したわけではありません。
各月10件。ドル円の上昇は円安方向、下落は円高方向。 中央の線が0。左がマイナス、右がプラスです。
「平均がプラス」と「毎回上がる」は違います。10月にも下落した年があり、各月の材料や相場環境も同じではありません。カレンダーの月だけを見て、注文の方向まで決める根拠にはなりません。
平均・中央値・上昇回数を一緒に見る
| 月 | 平均 | 中央値 | 上昇した年 | 最低 | 最高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | -0.434% | -0.470% | 4/10年 | -3.477% | 3.789% |
| 2月 | -0.170% | -0.223% | 4/10年 | -6.733% | 4.548% |
| 3月 | 0.458% | -0.458% | 3/10年 | -2.454% | 5.499% |
| 4月 | 0.565% | 0.339% | 6/10年 | -4.910% | 6.917% |
| 5月 | 0.386% | 0.118% | 5/10年 | -2.460% | 3.601% |
| 6月 | 0.776% | 1.319% | 6/10年 | -7.205% | 5.571% |
| 7月 | -0.900% | -1.400% | 3/10年 | -6.527% | 4.460% |
| 8月 | -0.064% | -0.117% | 5/10年 | -2.946% | 4.083% |
| 9月 | 1.107% | 1.510% | 7/10年 | -2.099% | 4.341% |
| 10月 | 1.994% | 1.814% | 7/10年 | -0.985% | 6.353% |
| 11月 | 0.013% | -0.432% | 4/10年 | -6.271% | 8.823% |
| 12月 | -0.610% | -0.192% | 5/10年 | -5.384% | 4.627% |
見逃したくないのは3月です。平均は+0.458%なのに、中央値は−0.458%、上昇したのは10年中3年でした。上昇した年の大きな変化が平均を押し上げています。平均だけ見て「3月は上がりやすい」と読むと、この偏りを取り落とします。
11月も平均はほぼゼロですが、最小は−6.271%、最大は+8.823%。ゼロに近い平均は、毎年静かだったという意味ではありません。大きく上がった年と大きく下がった年が相殺されることがあります。
月末までの変化から、途中の含み損は分からない
月初から月末までプラスでも、その途中で大きく下げていたかもしれません。この表は月内の道筋を省いています。月末には戻っていたから大丈夫、と考えると、途中の損失やロスカットを見落とします。
年末年始や月末の話題を見たとき、「同じ月でも過去には両方向に動いていた」と確認する資料として使うのがよいでしょう。今回は季節性が生まれる原因や、経済指標との因果関係までは調べていません。
12か月から目立つ月を探せば、偶然の偏りも見つかります。別の期間でも同じ傾向が出るかを確かめる前に、恒常的な法則と呼ばないことが大切です。
数字を自分の取引条件に置き換える
出典と集計方法
対象期間:2016年1月〜2025年12月。確認日:2026年10月3日。
価格はニューヨーク正午の公表レートです。日本時間の日足終値や、日中の高値・安値ではありません。欠測値は補間せず、公表された有効な観測値を使用しています。2026年分は含めていません。
各月の最後の有効観測値を前月の最後の有効観測値で割り、1を引いて100を掛けました。2016年1月の基準には2015年12月の最終観測値を使用。計120件を暦月別に分け、各月10件の平均・中央値・最大・最小・上昇回数を計算しています。
各月の標本は10件だけです。月内の高安や収益率の安定性は検証しておらず、季節性の有意差検定も行っていません。月の選別後の結果なので、将来の売買ルールの成績ではありません。
特定業者の約定履歴や実際の運用実績ではありません。スプレッド・手数料・スワップは集計に含みません。公開データは後日修正される場合があります。
執筆・集計:海外FX.com編集部|2026年10月3日公開
過去データの記述的な分析です。将来の値動きや利益を保証するものではなく、売買を推奨するものではありません。

