MT4で新しく取引を始める方法は、今の市場で売買する成行注文と、価格条件を待つ4種類の待機注文です。このページでは、買い・売りの方向と現在のBid・Askに対して、どこへ注文価格を置くかを整理します。既存の建玉を閉じるS/L・T/Pは、新規の待機注文とは別に考えましょう。発注画面を開くF9キーや決済操作は、Windows版を前提に説明します。
| 注文の種類 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 成行注文(Market Order) | その時点の市場で売買する。約定価格は執行方式による | 価格条件を待たずに新規売買・決済をしたい |
| Buy Limit | 現在のAskより下に買い注文を置く | 下がったら押し目で買いたい |
| Sell Limit | 現在のBidより上に売り注文を置く | 上がったら戻り売りしたい |
| Buy Stop | 現在のAskより上に買い注文を置く | 上抜けたら順張りで買いたい |
| Sell Stop | 現在のBidより下に売り注文を置く | 下抜けたら順張りで売りたい |
| 最終確認日 | 2026年9月7日 | |
4種類の待機注文の覚え方
名前だけで覚えにくいときは、まず買いか売りか、次に現在の約定側価格より上か下かを決めます。「有利・不利」という言葉は現在価格との比較で、将来の損益を表しているわけではありません。
- Limit(指値):現在のAskより下で買いたい、または現在のBidより上で売りたいときの新規注文です。条件に届かなければ建玉はできません。
- Stop(逆指値):現在のAskより上へ動いたら買いたい、または現在のBidより下へ動いたら売りたいときの新規注文です。価格の到達と、実際の約定価格は区別します。
下がったところで買いたいならBuy Limit、上がった先で買いたいならBuy Stop、という具合に言葉を価格へ置き換えます。保有中の買いを下落時に閉じたいなら、その建玉のStop Lossを使います。新しいSell Stopを置くと、既存建玉の決済と同じ操作にはなりません。
150.000/150.020なら?4つの注文を価格で見分ける
ドル円の表示がBid 150.000円、Ask 150.020円だったとします。買いの新規注文はAsk、売りの新規注文はBidを基準に見ます。以下は注文の位置関係を読むための架空例です。実際に置ける距離や価格刻みは、その口座の銘柄仕様で確認してください。
| したいこと | 注文の例 | 条件を見る価格 |
|---|---|---|
| 149.800円まで下がったら買う | Buy Limit 149.800 | Ask |
| 150.200円まで上がったら買う | Buy Stop 150.200 | Ask |
| 150.200円まで上がったら売る | Sell Limit 150.200 | Bid |
| 149.800円まで下がったら売る | Sell Stop 149.800 | Bid |
「買いを閉じたい」と「新しく売りたい」を分ける
すでに買い建玉があり、149.800円で損失を抑えたいなら、その建玉のS/L欄を使います。新規のSell Stopを置くと、新しい売り建玉を作る指示になり、元の買いが閉じるとは限りません。決済のつもりが両方の建玉を持つことにならないよう、変更画面の注文番号・銘柄・数量を確かめます。
買い建玉のS/L・T/PはBid、売り建玉のS/L・T/PはAskで判定します。「チャートは届いていないのに、売りの損切りが動いた」と感じたときは、判定側の違いが手掛かりになります。MT4の通常の履歴チャートはBidを描くため、現在のAskラインも表示すると、二つの価格を見比べられます。ただし現在の線だけで、過去のAsk全体を再現できるわけではありません。
発注後は「予約が登録された」のか「条件に達して建玉ができた」のかを種類欄で区別します。注文番号と数量を控え、取り消したつもりなら注文行が残っていないか確認。条件到達後の成立価格は、取引一覧・履歴で確認してください。
参照:MetaQuotes公式 注文種類とBid・Ask判定、新規注文と最大偏差、トレーリングストップの動作。2026年10月19日確認。
発注の手順
- F9キー(またはチャート上で右クリック→「注文発注」)で注文画面を開く。
- 銘柄を確認する。末尾の記号まで一致しているかを見る。
- 数量(ロット)を入力する。1ロットが何通貨かを事前に確認しておく。
- 注文種別で「成行」か「待機注文」を選ぶ。
- 決済逆指値(S/L)を入力する。ストップレベル以上離す必要があります。
- 必要なら決済指値(T/P)も入力する。
- 「成行売り」または「成行買い」(待機注文なら「発注」)をクリックする。
数量を送信する前に、どこで損失を抑え、どう決済するかを決めておきます。S/Lを同時入力できる画面では、注文後の取引一覧でその価格まで登録されたか確認してください。入力できない場合は、業者が案内する設定方法と制約を確認し、分からないまま新規注文を通すことを優先しないようにします。

許容スリッページと、約定方式の違い
MT4の「提示価格からの最大偏差」は、Instant Execution(即時約定)で使う設定です。提示された価格からどこまでの変更を追加確認なしで受け入れるかを指定します。範囲を超える場合は新しい価格の提示(リクオート)があり得ます。Market Execution(成行約定)を含むすべての方式に、この設定が同じように効くわけではありません。
| 対象 | 確認すること | 混同しやすい点 |
|---|---|---|
| Instant Executionの手動注文 | 最大偏差と、提示された新価格 | 許容幅が狭いほど、必ず有利に約定するわけではない |
| Market Executionの手動注文 | 業者が定める約定方式と実際の成立価格 | 同じMT4でも最大偏差を一律に設定できるとは限らない |
| 建玉に登録したS/L | 登録価格、発動側のBid・Ask、実際の決済価格 | 手動注文の最大偏差を、そのまま自動S/Lの価格保証として扱わない |
手動の決済操作と、登録済みS/Lの自動発動を分けて確認しましょう。価格が急変した場面では、想定した水準と実際の決済価格が離れることがあります。指定価格で必ず閉じられると考えず、約定方式・業者の執行条件と、決済後の履歴を確かめます。
決済と変更
| やりたいこと | 操作 |
|---|---|
| 決済する | ターミナルの「取引」タブで建玉をダブルクリック→「決済」 |
| 一部だけ決済する | 決済画面で数量を減らして確定する |
| S/L・T/Pを変更する | 建玉を右クリック→「注文変更または取消」 |
| 待機注文を取り消す | 「取引」タブの該当注文を右クリック→削除 |
| チャート上で動かす | S/LやT/Pのラインをドラッグする |
最下行は便利ですが、意図せずドラッグして損切り位置がずれることがあります。変更したつもりがない場合も、発注後にターミナルで数値を確認しておくと安心です。

エラーが出たときの原因
| 表示 | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 無効なストップ | S/L・T/Pがストップレベルより近い | 銘柄仕様で値を確認し、離して置く |
| 資金不足 | 必要証拠金が足りない | 数量を減らすか入金する |
| 不正な数量 | 最小ロット未満、または刻み幅に合っていない | 銘柄仕様のロットステップを確認 |
| マーケットクローズ | 取引時間外 | 銘柄の取引セッションを確認する |
| リクオート | 価格が変わった(Instant Execution方式) | 再確認して発注し直す |
| 取引が無効 | 投資家パスワードで接続している | 取引パスワードでログインし直す |
よくある質問
指値と逆指値のどちらを使うべきですか
新規注文なら、現在より下で買う・上で売るときはLimit、上で買う・下で売るときはStopです。損失を抑えて既存建玉を閉じる目的なら、対象の建玉にS/Lを設定します。どの建玉への操作なのかを先に選ぶと、両者を取り違えにくくなります。
待機注文に有効期限を付けられますか
対応しているサーバーでは、待機注文に有効期限を設定できます。期限まで条件に達しなければ注文は取り消されます。ただし、サーバー側で期限指定が許可されていない場合もあります。入力欄の有無やエラーを確認し、現在利用中の口座の仕様に合わせてください。
ワンクリック取引は使うべきですか
確認画面なしで発注されるため、慣れるまではオフにしてください。数量の入力ミスがそのまま約定します。
トレーリングストップは使えますか
Windows版では、建玉を右クリックして設定します。追従処理はMT4端末側で動作するため、端末を終了すると新たな追従更新は止まります。ただし、すでにサーバーへ設定済みのS/Lまで消えるわけではありません。最後に登録されたS/L価格を、取引一覧で確認してください。
複数のポジションを一括決済できますか
通常の個別決済に加え、同じ銘柄の反対建玉を相殺する「Close By」「Multiple Close By」があります。すべての建玉を無条件に閉じる操作とは違います。口座・銘柄で利用できる方式を確認し、独自の一括決済スクリプトを使う場合は、デモで対象と数量を確かめてから利用してください。
注文が約定したか確認する方法は
ターミナルの「取引」タブで、種類・数量・価格を確認します。新規建玉はbuy/sell、待機中の注文はbuy limitやsell stopなどの種類で見分けます。約定後は注文価格と成立価格が違う場合があるため、価格欄まで読みます。決済済みや取り消した注文は、口座履歴も確認してください。
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この記事で特に重要な3点
- 待機注文は4種類。Limitは有利な方向、Stopは不利な方向と覚えると迷わない。
- 送信前に損失を抑える価格と決済方法を決める。同時入力できる画面ではS/Lを設定し、注文後にも登録価格を確認する。
- 最大偏差はInstant Executionの設定。手動注文の許容幅と、サーバーで発動するS/Lを一律に扱わない。

