ドル円とユーロドルは本当に逆に動く?10年間の変化率を比較

ドル円とユーロドル逆に動く?。10年間の関係を検証
海外FXラボ / 過去の相場を数字で検証 08

ドル円とユーロドルは本当に逆に動く?10年間の変化率を比較

2016〜2025年の公開データを、編集部で集計。

二つのチャートが逆に見えても、毎回そうなるとは限りません。同じ観測日時をそろえ、逆方向の回数と変化率の相関を確認しました。

逆方向は約6割。それでも同じ方向の観測は870件

同じ観測区間で逆方向に動いたのは1,582件、全2,497件の63.4%でした。同じ方向は870件、どちらかの変化がゼロだったものは45件です。

同じ観測区間での方向の組み合わせ
逆方向
63.356%
同じ方向
34.842%
片方以上ゼロ
1.802%

横棒は0からの共通縮尺です。

変化率同士のピアソン相関係数は-0.446でした。マイナスの関係はありますが、完全な逆方向の関係を示す−1ではありません。

「ドルが買われる」の向きが、表示上は反対になる

ドル円(USD/JPY)は1米ドルが何円か、ユーロドル(EUR/USD)は1ユーロが何米ドルかを表します。ほかの条件を同じとすれば、ドルが円に対して強くなるとドル円は上昇し、ドルがユーロに対して強くなるとユーロドルは下落します。

この表示の違いを押さえておくと、マイナスの相関を読みやすくなります。ただし、円やユーロ固有の変化もあります。実際にはドルだけが一方的に動いているわけではなく、両方が同じ方向になる観測もありました。

相関は年によって変わる

年件数変化率の相関逆方向の割合
2016251-0.41162.5%
2017249-0.51265.1%
2018249-0.30058.2%
2019249-0.25256.6%
2020250-0.46462.0%
2021249-0.51864.7%
2022250-0.40666.8%
2023249-0.43868.7%
2024251-0.52759.4%
2025250-0.59869.6%

相関係数は変化の大きさも使う指標で、逆方向だった割合とは別です。逆方向の回数が似ていても、大きく動いた区間の組み合わせが違えば相関は変わります。

また、ここではレート水準そのものではなく変化率を比べています。長期のチャートを見て「形が逆に見える」という印象と、日ごとの変化の関係は、同じ問いではありません。

二つ持てば自動でリスクが減る、とは限らない

ドル円の買いとユーロドルの売りは、どちらも米ドルを買う方向の取引です。価格表示が逆に動くことを理由に、この組み合わせなら必ず損失を打ち消せるとは言えません。

ポジションの方向、取引量、各通貨への実際の持ち高を見ないまま「相関がマイナスだから分散できた」と考えないことが大切です。この分析では複数ポジションを持った口座のリスクや適切な配分は計算していません。

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出典と集計方法

FRB・日本円の時系列 / FRB・ユーロの時系列

対象期間:2016年1月〜2025年12月。確認日:2026年10月3日。

価格はニューヨーク正午の公表レートです。日本時間の日足終値や、日中の高値・安値ではありません。欠測値は補間せず、公表された有効な観測値を使用しています。2026年分は含めていません。

FRBのUSD/JPYとEUR/USDで両方のレートがある日をそろえ、共通の前回観測日からの単純変化率を計算しました。2,497組の変化率について、符号の一致・不一致・ゼロを分類。割合の分母にはゼロの組も含めています。相関係数はピアソン相関です。

この検証の限界

正午から次の正午の間に、どの順で動いたかは分かりません。相関は因果関係でも先行指標でもなく、ヘッジの有効性を保証しません。標本期間・観測時間によって値は変わります。

特定業者の約定履歴や実際の運用実績ではありません。スプレッド・手数料・スワップは集計に含みません。公開データは後日修正される場合があります。

執筆・集計:海外FX.com編集部|2026年10月3日公開
過去データの記述的な分析です。将来の値動きや利益を保証するものではなく、売買を推奨するものではありません。

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