クリックした数字と、履歴の数字。なぜ違う?
0.5pipのずれは、数量を変えると何円になる?有利なずれと不利なずれを計算できます。
画面を見て注文したのに、履歴を開くと少し違う価格。取引が始まってすぐに気になるポイントです。そこで、表示されていた価格と実際の約定価格を分けて考えてみます。
価格がずれることを一般にスリッページと呼びます。ただし、ずれを見ただけで不正やシステム障害と決めつけることはできません。注文方式やその時点の市場状況を合わせて確認します。

ドル円0.5pipのずれを、円に直す
ドル円1pip=0.01円の前提なら、0.5pipは0.005円です。1万通貨の買いが予定より0.005円高く約定すると、同じ価格で決済した場合の損益は50円悪化します。10万通貨なら500円です。
反対に予定より安く買えた場合は有利なずれです。下のツールでは、ずれの欄をマイナスにすると、そのケースも確認できます。新規注文時の差だけを動かし、決済価格は固定しています。
| 数量 | 同じ決済価格での損益差 |
|---|---|
| 1,000通貨 | −5円 |
| 10,000通貨 | −50円 |
| 100,000通貨 | −500円 |
価格のずれを金額で見る
ドル円の買い。新規約定だけのずれを比較し、決済価格は固定します。
ドル円の買いを想定。決済価格は固定し、新規約定のずれだけを比較。負のずれを入力すると有利な約定です。スプレッド・手数料・決済時のずれは別です。
入力はこの画面内だけで処理し、保存・送信しません。
スプレッドとスリッページを混ぜない
スプレッドは買値と売値の差。スリッページは注文で想定した価格と実際に成立した価格の差です。チャートの表示がBid中心の場合、買い注文のAskとの差を滑りと取り違えることもあります。
履歴を見るときは、銘柄・売買方向・数量・注文時刻・約定価格をそろえて記録します。比較する元の価格がBidなのかAskなのかも分からないままだと、ずれを正確に測れません。
速さだけで、約定の良し悪しは決まらない
MetaTraderの公式説明でも執行モードは複数あり、利用できる方式は業者が設定します。速く約定することと、希望の価格で取引できることは同じ指標ではありません。
気になる約定があれば、まず履歴を保存して公式サポートへ確認します。一件の結果だけで業者全体を順位付けせず、同じ銘柄・時間帯・注文条件で見られる情報を集める。それが比較の出発点です。
ずれを測る前に、比べる二つの価格をそろえる
買い注文なら、注文時の買値を基準にする
チャートで見ていた価格と約定価格が違っても、その差がすべてスリッページとは限りません。買いで比べるのは、買うために提示されていた価格と実際の買い約定価格です。売値側のチャートと比較すると、もともとのスプレッドが混ざります。画面の価格がどちら側かを確認してから差を計算します。
架空例として、注文時の売値が150.000、買値が150.010、実際の買い約定が150.012だったとします。買値からの差は0.002円、ドル円で1pipを0.01円とすれば0.2pipです。売値との差0.012円を全部滑りと数えると、別の価格差も含めてしまいます。時刻のそろった記録が必要なのはこのためです。
比較の基準時刻もメモに残します。
有利か不利かは、買いと売りで反対になる
買いなら予定より高い約定は不利で、安い約定は有利です。売りでは予定より安い約定が不利になります。履歴の数字が大きいか小さいかだけで判断せず、注文方向を添えます。このページのツールはドル円の買いを想定しているので、売りの結果をそのまま同じ符号で入力しないようにします。
1万通貨で0.2pipの差なら、金額は20円です。同じ差でも10万通貨なら200円。数量をそろえないまま円の差額だけを見て、片方の約定が悪いと比較することはできません。価格差の大きさと、その注文で何円に当たったかを二つの欄に分けます。
決済でもずれた場合は、二つの差を足して見る
本文のツールは、新規約定だけをずらし、決済価格を固定しています。実際には閉じる側の価格も予定と異なる場合があります。買いの新規で0.5pip不利、売って決済する側でも0.3pip不利だった架空例なら、予定どおりの往復に対する差は合計0.8pipです。1万通貨なら80円になります。
片方が有利、片方が不利なら、差を同じ基準で符号付きで足します。新規が0.5pip不利、決済が0.2pip有利なら、合計は0.3pip不利です。スプレッドや別建て手数料は、このずれの集計とは別です。すべてを一つの数字へ混ぜる前に、どの場面の差かを残します。
一件の履歴と、口座全体の評価を分ける
大きなずれが一度あったら、まずその注文の条件を確認します。銘柄、数量、注文方式、時刻、比較元の価格、約定価格。通信状況や市場の状態も、分かる範囲で記録します。ただし、見えない原因を推測だけで断定しないことが大切です。
複数の記録を集める場合も、不利なずれだけを抜き出すと全体像が偏ります。有利なずれや差がなかった注文も、同じ基準で残します。平均が小さくても一部に大きな差がある場合は、平均と最大のずれを分けて読みます。手元の数件だけで業者全体を順位付けするには情報が足りません。
不明な約定は、注文を特定できる形で質問する
サポートへ確認する場合は、「滑りました」だけでなく、注文番号と日時、銘柄、売買方向、数量をそろえます。自分が比較した価格と、その価格をどこで確認したかも添えます。日時にはサーバー時間か日本時間かを書き、画面の別の時刻を混ぜないようにします。
注文方式による動作の違いは、MetaTrader 5公式の取引説明でも確認できます。ただし、実際に利用する執行方式や条件は口座側の設定も関わります。一般的な説明と、自分の注文に適用された条件を分けて読むと、問い合わせの論点が絞れます。
約定のずれは、画面の見た目だけでなく記録の比較で確かめる話です。希望した価格が保証されると考えず、まず測り方をそろえること。そのうえで、分からない点を公式の説明と照らす順番にします。
約定に関する公表情報を比べる
速度の数字と注文条件を分けて、確認できる情報から候補を比較します。
約定条件のランキングを見る →出典と計算について
公式資料の確認日:2026年9月21日。本文の数値は編集部が設定した比較用の仮定です。公式資料は仕組み・仕様の確認に使用し、実測成績や現在レートとして掲載していません。
FX・CFDは元本を失う可能性があります。海外のライセンスと日本の登録は別です。金融庁の注意喚起と契約条件を確認してください。

