結論からいうと、pips(ピップス)は為替レートの最小単位を表す共通のものさしです。クロス円(米ドル/円など)では1pips=0.01円、それ以外の通貨ペア(ユーロ/米ドルなど)では1pips=0.0001を指します。金額に直すと、米ドル/円1ロット(10万通貨)で1pips=約1,000円です。通貨ペアが違っても損益を同じ尺度で比べられるのが、pipsを使う理由です。
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| クロス円の1pips | 0.01円(例:150.00円→150.01円) |
| その他の通貨ペア | 0.0001(例:1.0800→1.0801) |
| 金額の計算式 | 1pipsの値幅 × 取引通貨量 |
| 米ドル/円1ロット | 1pips=約1,000円 |
| ユーロ/米ドル1ロット | 1pips=10ドル(1ドル150円なら約1,500円) |
| pipsとpointの違い | MT4/MT5の表示は1pips=10point(小数点以下が1桁多い表示のため) |
| ゴールド | 業者により定義が異なる。契約サイズから計算するのが確実 |
| 最終確認日 | 2026年9月7日 |
なぜpipsという単位を使うのか
通貨ペアによって価格の桁が違うためです。米ドル/円は「150.00」、ユーロ/米ドルは「1.0800」と表示され、そのままでは値動きの大きさを比較できません。
そこでそれぞれの最小単位を1pipsと定義し、共通の尺度にします。「今日は50pips動いた」と言えば、通貨ペアが違っても同じ感覚で比較できます。損切り幅や利益目標を語るときも、pipsなら通貨ペアをまたいで話が通じます。

金額への直し方
pipsのままでは損益が分かりません。取引量を掛けて円に直します。
損益(円)= pips数 × 1pipsの値幅 × 取引通貨量
| 取引量 | 米ドル/円で1pips | 10pips | 100pips |
|---|---|---|---|
| 0.01ロット(1,000通貨) | 10円 | 100円 | 1,000円 |
| 0.1ロット(1万通貨) | 100円 | 1,000円 | 10,000円 |
| 1ロット(10万通貨) | 1,000円 | 10,000円 | 100,000円 |
| 5ロット(50万通貨) | 5,000円 | 50,000円 | 500,000円 |
クロス円以外の場合
ユーロ/米ドルの1pipsは0.0001ドルです。1ロット(10万ユーロ)なら 0.0001 × 100,000 = 10ドル。1ドル150円で円換算すると約1,500円になります。
つまり同じ1pipsでも、通貨ペアによって円建ての価値が違います。米ドル/円の1ロットは1,000円、ユーロ/米ドルの1ロットは約1,500円。損切り幅を同じpipsで揃えても、実際の損失額は一致しません。
MT4/MT5の表示で混乱しないために
取引ツールの価格表示は、pipsより1桁細かいのが一般的です。
| 通貨ペア | 表示例 | 1pipsにあたる桁 | 最小の刻み |
|---|---|---|---|
| 米ドル/円 | 150.123 | 小数第2位(0.01) | 小数第3位=0.1pips |
| ユーロ/米ドル | 1.08123 | 小数第4位(0.0001) | 小数第5位=0.1pips |
この最小の刻みをpoint(ポイント)と呼び、1pips=10pointの関係になります。スプレッドが「16」と表示されていたら、それは16pointつまり1.6pipsという意味です。10倍の値だと勘違いすると、コストの見積もりを大きく誤ります。
また、損切り注文や許容スリッページの設定欄もpointで入力する仕様のことがあります。20pipsのつもりで「20」と入れると2pipsになってしまうため、単位の表記を確認してください。

実務での使い方
- 損切り幅をpipsで決める。相場の状況から、意味のある位置までの距離を測ります。
- 1pipsの金額を計算する。取引したい通貨ペアと数量から出します。
- 損失額を確認する。pips数 × 1pipsの金額で、実際に失う額が分かります。
- 許容額を超えるなら数量を減らす。損切り幅ではなく数量で調整します。
4番目が要点です。損切り幅は相場が決め、数量は自分が決める——この順序を守ると、許容できない損失を抱えることがなくなります。損失額を小さくしたいからと損切りを近づけると、相場のノイズで無駄に切られる回数が増えます。
よくある質問
pipsと「銭」は同じですか
クロス円では実質同じです。1pips=0.01円=1銭になります。ただし国内FXでは「銭」、海外FXでは「pips」と表記が分かれる傾向があります。
ゴールドの1pipsはいくらですか
業者によって定義が異なります。0.01ドルの変動を1pipsとする場合も、0.1ドルとする場合もあります。契約サイズ(1ロット=100オンスなど)から直接計算するほうが確実です。
1pipsの利益を積み上げる手法は成立しますか
スプレッドを超えなければ利益になりません。スプレッドが1.6pipsなら、最低でもそれを超える値幅が必要です。コストを差し引いた後の期待値で判断してください。
通貨ペアによって狙うpips数を変えるべきですか
値動きの大きさ(ボラティリティ)が違うため、同じpips数が同じ難易度とは限りません。銘柄ごとの平均的な値幅を見てから、目標と損切りを設定してください。
スワップポイントもpipsで表されますか
1ロットあたりの金額で提示されるのが一般的です。pips換算する場合は、1pipsの金額で割って比較します。
証拠金維持率とpipsは関係ありますか
直接の関係はありませんが、「ロスカットまであと何pips耐えられるか」を計算すると、リスクの大きさが具体的に見えます。許容損失額を1pipsの金額で割れば求められます。
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この記事で特に重要な3点
- 1pipsはクロス円で0.01円、それ以外で0.0001。通貨ペアをまたいで比較するための共通尺度。
- 金額は1pipsの値幅 × 取引通貨量。米ドル/円1ロットで約1,000円。
- MT4/MT5の表示は1pips=10point。スプレッド「16」は1.6pipsの意味。

