結論からいうと、住民税の所得割は標準税率で一律10%(市町村民税6%+道府県民税4%)です。海外FXで100万円の利益が出れば、住民税は約10万円増えます。所得税と違って累進ではなく、前年の所得に対して翌年6月から課税される点が実務上のポイントです。利益を確定した年ではなく、翌年に納付が始まります。
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 所得割の税率 | 標準税率10%(市町村民税6%+道府県民税4%) |
| 均等割 | 標準税率で市町村民税3,000円+道府県民税1,000円 |
| 森林環境税 | 令和6年度から均等割と併せて年額1,000円(国税) |
| 課税のタイミング | 前年1〜12月の所得に対して、翌年6月から |
| 納付方法 | 特別徴収(給与天引き)または普通徴収(年4回の自分で納付) |
| 普通徴収の納期 | おおむね6月・8月・10月・翌年1月の4回 |
| 20万円以下の場合 | 所得税の申告は不要でも、住民税の申告は必要 |
| 最終確認日 | 2026年9月7日 |
住民税は2つの部分でできている
| 所得割 | 均等割 | |
|---|---|---|
| 計算方法 | 課税所得 × 10% | 定額 |
| 標準税率・標準額 | 市町村民税6%+道府県民税4% | 市町村民税3,000円+道府県民税1,000円 |
| FXの利益との関係 | 利益が増えれば比例して増える | 金額は変わらない |
これに加えて、令和6年度から森林環境税(国税)が年額1,000円、住民税の均等割と併せて市区町村で徴収されています。均等割は所得の多寡にかかわらず定額なので、FXの利益で変動するのは所得割の部分だけです。
なお税率・税額は標準税率であり、自治体によって上乗せがある場合があります。正確な金額は住所地の市区町村で確認してください。
利益別の住民税
所得割は一律10%なので、計算は単純です。前提:他の所得や控除を除き、FXの利益に対応する部分だけを見た場合。
| 年間の利益(経費控除後) | 増える住民税(所得割) | 所得税との合計(課税所得400万円の会社員の場合) |
|---|---|---|
| 50万円 | 50,000円 | 約15.2万円 |
| 100万円 | 100,000円 | 約30.4万円 |
| 300万円 | 300,000円 | 約91.4万円 |
| 500万円 | 500,000円 | 約158.4万円 |
右列は所得税・復興特別所得税・住民税を合わせた概算です。住民税だけを別に用意しておく必要がある点に注意してください。所得税は3月に納付、住民税は6月以降に納付と、時期がずれます。

申告は確定申告で兼ねられる
| 状況 | 所得税の確定申告 | 住民税の申告 |
|---|---|---|
| 給与以外の所得が20万円超 | 必要 | 確定申告をすれば別途不要 |
| 給与以外の所得が20万円以下 | 不要 | 必要 |
| 医療費控除などで確定申告する | する | 別途不要(20万円以下の所得も申告書に含める) |
確定申告をすれば、その内容が市区町村へ通知されるため住民税の申告は不要です。手続きが二重になるのは、「所得税は不要だが住民税は必要」という20万円以下のゾーンだけです。ここを「何もしなくてよい」と誤解すると、住民税の無申告になります。
住民税の申告書は住所地の市区町村のサイトから入手でき、提出期限は確定申告と同じ3月15日ごろに設定されている自治体が多くなっています。
納付方法は2つ
| 特別徴収 | 普通徴収 | |
|---|---|---|
| 納め方 | 毎月の給与から天引き(6月〜翌年5月の12回) | 自分で納付(おおむね年4回) |
| 納期 | 毎月 | 6月・8月・10月・翌年1月ごろ |
| 勤務先への通知 | 税額が通知される | 給与分のみ通知される |
| 選び方 | 既定 | 確定申告書 第二表で「自分で納付」を選ぶ |
FX分を給与天引きに含めたくない場合は、確定申告書 第二表の「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選びます。この場合、給与分は天引き、FX分は自宅に届く納付書で納めるという二本立てになります。
ただし自治体によっては普通徴収への切り替えを限定的にしか認めない運用があります。申告前に住所地の市区町村へ確認しておくと確実です。

納付までにやること
- 利益を確定した時点で、所得税分と住民税分を分けて確保する。
- 確定申告時に、第二表の徴収方法を選択する。
- 6月ごろに届く納税通知書・納付書を保管する。
- 各納期までに納付する(口座振替やスマホ決済に対応する自治体もある)。
- 納付書が届かない場合は、合算されていないか市区町村に確認する。
よくある質問
住民税も累進で上がりますか
所得割は標準税率で一律10%です。所得が増えても税率は変わりません。累進なのは所得税のほうです。
損失の年は住民税も下がりますか
雑所得がマイナスでも、給与所得と通算できないため給与分の住民税は下がりません。他の雑所得と相殺できる場合のみ、その分課税所得が減ります。
退職して収入がない年に納付書が来ました
住民税は前年の所得に対して課税されるためです。前年に利益があれば、その年の収入がなくても納付義務が生じます。翌年分の資金を残しておくことが重要な理由がここにあります。
納付が難しい場合は
市区町村の納税窓口に相談してください。分割納付などの相談に応じる制度があります。放置すると延滞金が加算されます。
ふるさと納税の控除は住民税から引かれますか
寄附金控除の多くは住民税から差し引かれます。確定申告をする場合はワンストップ特例が無効になるため、申告書に寄附金控除を必ず記載してください。
均等割だけかかることはありますか
あります。所得が一定額以下で所得割が非課税でも、均等割は課される場合があります。非課税の基準は自治体によって異なるため、住所地で確認してください。
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この記事で特に重要な3点
- 所得割は標準税率で一律10%。利益100万円なら住民税は約10万円増える。
- 課税は前年の所得に対して翌年6月から。利益が出た年に資金を確保しておく。
- 20万円以下でも住民税の申告は必要。確定申告をする場合は別途不要。

